ピバル酸(ピバルさん、pivalic acid)は、tert-ブチル基を持つカルボン酸である。ピバリン酸、ネオペンタン酸、トリメチル酢酸などの別称がある。異性体には吉草酸、イソ吉草酸、ヒドロアンゲリカ酸がある。

無色の液体もしくは白色結晶で、刺激臭を有する。水溶液は弱酸性を示す。pKa は 5.01 (25 °C)。強酸化剤と激しく反応する。多くの金属と反応して水素を生じる。

立体障害による安定性を利用した保護基(ピバロイル基)として使用される。

ピバル酸は tert-ブチルマグネシウムクロリド(グリニャール試薬)に二酸化炭素を吹き込んで製造される。tert-ブチルシアニドの加水分解、2,2-ジメチルプロパン-1-オール(ネオペンチルアルコール)のクロム酸酸化、ピナコロンの酸化、一酸化炭素とブタノール、イソブチルアルコール、もしくはアセトンとの高温・高圧下の反応によっても合成される。

異性体

関連項目

  • ネオペンチルアルコール
  • ピバルアルデヒド
  • ピバル酸アミド
  • ピバロニトリル

脚注


【小林製薬 紅麹問題】謎多き「プベルル酸」とは?研究ない・毒性高い…専門家「究明には3カ月から6カ月」 めざましmedia

ピバル酸ブチル 化学物質情報 JGLOBAL 科学技術総合リンクセンター

ピバロイルクロリド

ザイコータル(デソキシコルチコステロンピバル酸エステル25mg/ml)4ml注射液×3本

ピバル酸無水物